兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール(西宮市)で、ミュージカル「四月は君の嘘」が6月16日(木)~18日(土)に上演される。メインキャストの小関裕太(26)の取材会が大阪市内であり、作品への意気込みを語った。
2022年の初夏にふさわしい、さわやかな風を届けるミュージカルがやってくる。原作は新川直司が11年~15年に月刊少年マガジンに連載した漫画で、テレビアニメ化および実写映画化もされた大ヒット作。音楽に引き合わされた若き音楽家の卵たちが、大切な人との出会いと別れを通してその才能を開花させていく、音楽の魅力が凝縮された青春ドラマだ。
小関裕太が木村達成とのWキャストで演じる主人公のピアニスト・有馬公生は、指導者だった母の死をきっかけにピアノの音が聞こえなくなった若き天才音楽家。小関自身、同作の大ファンだといい「アニメはすでに7周見ている。作品の言葉一つひとつに背中を押されて、音楽の力に元気をもらいながら前向きになれる作品です」とその魅力を語る。
20年7月に上演予定だったが、コロナ禍の影響で2年間の延期になった。「当時は、この作品を成功させることを生きがいにしていたほど、すべてのエネルギーを投じていた。何のためにここまで用意してきたのか、喪失感しかありませんでした」と落ち込んだ。しかし今回、2年前と同じ6人のメインキャストが再集結する。「久しぶりの舞台で自分が大きく変われるチャンス。役者のステップを一段上げられるような作品にしたい」と意気込む。
劇中の楽曲は「ジキル&ハイド」「デスノートTHE MUSICAL」などを手がけたミュージカル界の巨匠、フランク・ワイルドホーンが全曲を書き下ろす。「ワイルドホーンさんのナンバーは、あふれ出る感情をあらわすように高いキーがずっと続く。それに耐えうる体力と精神力をつくりたい」と話す。最近はドラマでの活躍も印象深いが、舞台への想いも人一倍だ。「準備から本番までの長い期間、みんなで毎日何回もリハーサルをして、完成させて、一度くずして、また創るといったことがかなうのが舞台。何回も本番ができるぜいたくな時間を楽しみたいです」と頼もしい。
共演する相手役の一人、宮園かをりを演じるのが元乃木坂46の生田絵梨花。音楽の道をあきらめた公生を再び音楽の世界に連れ戻そうとするかをりに、いつしか惹かれていく役どころでもある。「(生田は)ふだんはとてもおしとやかで柔らかな雰囲気。でも歌う姿にはいつも圧倒されているし、音楽に対してとてもストイックな方。宮園かをりが持つ明るいパワーと共通しているところがありますね」と、2年越しの共演を心待ちにしている。
- 2022年6月16日(木)~18日(土)兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール
- 全4回公演 S14,000円、A9,000円、B5,000円
- 公演詳細はHPで https://www.umegei.com/schedule/1029/